真直度とは

定義

真直度は、物体の直線部分が理想的な直線からどれだけ逸脱しているかを示す幾何公差の一つです。

直線の特性を持つ部品において、その直線部分が理想的な直線形状に対してどれだけ真直であるかを評価します。

真直度の公差

真直度の公差は、直線の最大の誤差範囲として定義されます。

たとえば真直度が0.02 mmである場合、測定した直線の中で最も高い点と最も低い点の間の距離が0.02 mm以下であることを意味します。

種類

真直度には主に以下の種類があります:

  1. 絶対真直度
    • 理想的な直線に対して、物体の直線部分がどれだけ真直であるかを示します。
  2. 相対真直度
    • 他の基準形状(たとえば、同じ部品の別の直線部分や、周囲の形状)と比較して真直度を評価します。これにより、部品同士の適合性を確認できます。

測定方法

真直度の測定方法は以下の通りです:

  1. コンタクト式測定
    • 直線測定機
      • 測定機が対象物の直線部分に接触し、ポイントからポイントまでの距離を連続的に測定します。データはコンピュータに取り込まれ、真直度が計算されます。
    • レベルやストレートエッジ
      • レベルやストレートエッジを使って、目視で直線部分を確認し、誤差を測定する方法です。手動の測定には限界がありますが、簡易的な方法として用いられます。
  2. 非接触式測定
    • レーザー測定器
      • レーザーを直線部分に照射し、反射光を解析して真直度を測定します。この方法は高精度かつ迅速に測定できるため、特に利用されています。
    • 光学式測定器
      • CCDカメラやセンサーを使用して、画像処理技術で直線部分の真直度を評価します。
  3. CADソフトウェアによる解析
    • 3DスキャンデータやCADデータを用いて、理想的な直線と比較し、真直度を自動的に計算します。これにより、精度が高く、効率的な評価が可能です。

真直度の重要性

真直度は特に機械部品や構造物の性能において重要です。

直線性が損なわれると、摩擦の増加や振動の原因になり、機械の寿命や性能に悪影響を及ぼします。

また部品同士の組み合わせにも影響を与えるため、製造プロセスにおいて厳密な真直度の測定と管理が求められます。

真直度は製造業や機械工学において非常に重要な幾何公差の一つであり、精度の高い部品の製造を支える基盤となっています。