海外の表面粗さの規格
日本国内ではJIS B 0601が表面粗さの規格として一般的ですが、
海外ではどのような規格が使用されているのでしょうか。
アメリカの規格
ASME B46.1
- 概要: 表面粗さの測定、表示、および解析に関する標準を提供する規格です。
- 主要な内容:
- 表面粗さの測定方法(接触式、非接触式など)。
- 粗さパラメータ(Ra, Rz, Rtなど)の定義と計算方法。
- 表面粗さを示すための記号や記載方法。
ヨーロッパの規格
ISO 4287
- 概要: 表面の粗さを定量化するためのパラメータとその測定方法に関する国際規格です。
- 主要な内容:
- 一般的な粗さパラメータ(Ra、Rz、Rmaxなど)の定義。
- 測定方法(スキャニングプローブや光学測定など)。
- 表面プロファイルの測定に関する基準。
ISO 1302
- 概要: 表面粗さを図面上で示すための規則と指示を定めた規格です。
- 主要な内容:
- 表面粗さを示すための記号の使用方法。
- 粗さパラメータの指定方法(例:Ra=1.6μm)。
- 表示する際の注意事項(測定方法、条件などの記載)。
注意点
- 適用範囲: これらの規格は、自動車、航空宇宙、機械加工など、さまざまな産業で広く使われています。特定の業界での要求に応じて、規格の適用が異なることがあります。
- 国際化: ISO規格は国際的に通用するため、アメリカのASME規格と併せて使用されることもあります。
まとめ
このように、表面粗さに関する規格は、設計や製造の精度を確保するために非常に重要です。
それぞれの規格に従って適切な測定や評価を行うことが求められますが、それ以上に図面やSPECから指示される規格を確認し、間違いのないように計測することが非常に重要となります。